「台風○号が発生しました。」
夏から秋にかけて、ニュースや天気予報で当たり前のように耳にするこの言葉。しかし、「台風○号」の番号がどのようなルールで決められているのか、詳しく知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
近年は大雨や暴風による被害が報じられる機会も多く、「また台風が来るのか……」と感じる人も少なくありません。
そこで今回は、台風とは何なのか、そして「台風○号」という番号はどうやって付けられているのかを、気象庁の情報をもとにわかりやすく解説します。
そもそも台風とは?
まず、「台風」とは何なのでしょうか。
台風は、熱帯の海上で発生する「熱帯低気圧」のうち、最大風速が17.2m/s(34ノット)以上になったものを指します。
つまり、
- 熱帯低気圧
- 台風
はまったく別の現象ではありません。
熱帯低気圧が発達し、一定以上の強さになると「台風」と呼ばれるようになります。
逆に勢力が弱まれば、再び熱帯低気圧になります。
ハリケーンやサイクロンとは違うの?
実は、台風・ハリケーン・サイクロンは、どれも同じ種類の現象です。
違うのは発生する海域による呼び方だけです。
- 北西太平洋で発生したもの……台風(Typhoon)
- 北大西洋・北東太平洋で発生したもの……ハリケーン(Hurricane)
- インド洋や南太平洋などで発生したもの……サイクロン(Cyclone)
つまり、「種類が違う」のではなく、「場所によって名前が違う」というわけです。

台風○号ってどういう規則で決まるの?
ニュースでは「台風5号」「台風12号」などと呼ばれますが、この番号には難しい計算などはありません。
実は、とてもシンプルです。
その年に発生した順番で番号が付けられています。
例えば、
- その年最初に発生した台風……台風第1号
- 2番目……台風第2号
- 3番目……台風第3号
という具合です。
毎年1月1日から数え始め、その年の最初の台風が必ず「第1号」になります。翌年になると、また第1号からスタートします。

ニュースとかで「令和〇年の台風〇号」って聞くね!
途中で弱くなったら?
熱帯低気圧に戻ります。しかし、再び勢力が増して台風になると同じ番号になります。
※日本付近に北上するにつれて冷たい空気を取り込み構造が変化すると、温帯低気圧に変化します。
たとえば、
- 台風第7号になる
- 熱帯低気圧へ弱まる
- 再び発達して台風になる
というケースでも、新しい番号にはなりません。そのまま「台風第7号」として扱われます。
「同じ台風が勢力を取り戻した」と考えるためです。
「ダムレイ」「カンムリ」みたいな名前は何?
ニュースで海外の報道を見ると、
- ダムレイ
- カンムリ
- コンレイ
- ヤギ
など、番号とは別にカタカナの名前が付いていることがあります。

例えば2026年の台風9号は「バービー」という名前がついていますね。

なんかダサくない?
これは「アジア名」と呼ばれる正式な名前です。
2000年から、北西太平洋や南シナ海で発生する台風には、国際的な取り決めによりアジア名が付けられるようになりました。
名前は、日本を含む14の国と地域が加盟する「台風委員会」によって管理されています。
名前はどうやって決めているの?
実は、その都度考えているわけではありません。
あらかじめ140個の名前が登録されていて、台風が発生するたびに順番に使われます。
140個すべて使い終わると、また最初の名前に戻る仕組みです。
年間の台風発生数は平均すると約25個なので、おおむね5~6年ほどで一巡するとされています。
日本が提案した名前もある
140個の名前のうち、日本は10個を提案しています。
日本が採用したのは、いずれも星座に由来する名前です。
例えば、
- テンビン(てんびん座)
- ヤギ(やぎ座)
- コップ(コップ座)
- コンパス(コンパス座)
などがあります。

やっぱりダサいって!

国際的な取り決めなも。仕方ないなも。
星座が選ばれた理由は、
- 特定の商品名や企業名ではない
- 地名でもない
- 中立的な名称である
- 空に関係する名前で、台風とのイメージにも合う
といった点が評価されたためだそうです。
名前が変更されることもある
アジア名は基本的に繰り返し使われます。
しかし、非常に大きな災害をもたらした台風については、その名前を今後使わないよう変更されることがあります。
これは被災地への配慮や、災害の記憶と混同しないようにするためです。
日本では「番号」が基本
海外ではアジア名で呼ばれることも多いですが、日本のニュースでは基本的に
「台風第○号」
という表記が使われます。
たとえば、
- 令和○年台風第1号
- 2026年台風第5号
といった形です。
まとめ
ニュースで当たり前のように聞く「台風○号」。
実はその番号は、
- 毎年1月1日から数え始める
- 発生した順番に付ける
- 一度弱まっても同じ台風なら番号は変わらない
という、とてもシンプルなルールで決められています。
また、「バービー」や「ヤギ」などの名前は、アジア各国・地域が協力して運用している「アジア名」であり、140個の名前を順番に繰り返し使う仕組みになっています。
今年も台風の季節を迎える際には、「第○号」という番号やアジア名にも少し注目してみると、天気予報が今までより少し身近に感じられるかもしれません。そして、台風が接近する際には、自治体や気象庁が発表する最新の情報を確認し、安全を第一に行動するよう心掛けましょう。

出典
気象庁HP「台風の番号とアジア名の付け方」(2026/7/13閲覧)
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