「まだ食べられるのに捨てられてしまう食品が、毎日大量に発生している」そんな現実をご存じでしょうか。
日本では年間数百万トンもの食品が廃棄されており、その中には本来なら食卓に並ぶはずだった食べ物も多く含まれています。一方で、世界では十分な食事をとれずに困っている人々がいるという現実もあります。
今日本ではフードロス対策として、消費者に対して食べきれる量のものしか買わない、賞味期限の近いものから取る手前どりなどが奨励されています。
そのような中、企業のフードロス対策として余りやすい脱脂粉乳を使ったマーガリンが作られました。

この記事では、余りがちになってしまう脱脂粉乳を使ってマーガリンを作り、パンやお菓子に使いやすくしというた内容が紹介されています。

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どうして脱脂粉乳がバターの代わりになるの?
脱脂粉乳とバター、そしてパン作りでの代用。この3つのことはつながりにくいですよね。
今回はこの脱脂粉乳がバターの代わりになる理由やパン作りとの関係をみていきましょう。
脱脂粉乳について
脱脂粉乳とは
そもそも脱脂粉乳とは何なのでしょうか?
昔の給食で飲んだもの、スキムミルクみたいなもの…という印象があるのではないでしょうか。
牛乳の脂肪分を除いたものから、ほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたものです。スキムミルクとも呼ばれています。
脂肪がほとんど含まれないため、少ないエネルギーでたんぱく質やカルシウムを摂ることができます。そのままなめるとほのかに甘く感じるおいしさがあり、水で溶いて牛乳代わりに飲むことができます。
引用元:一般社団法人 日本乳業協会
スキムミルクと脱脂粉乳は同じものでしたね。
そして「昔給食で飲んでいた」と思われたように、昭和21年から脱脂粉乳をお湯で溶いて、給食時に提供されていました。
参考資料:一般社団法人 日本乳業協会
脱脂粉乳はなぜ余りやすいのか
脱脂粉乳は現在、過剰に余っているわけではありません。しかし、バター生産の副産物でとしてできること、需要が限られていることから余りやすいけいこうにあります。
バターを作る場合、牛乳を脂肪分(生クリーム)と脱脂乳に分解します。脂肪分はバターになりますが、脱脂乳は乾燥させて脱脂粉乳になります。そのため、バターを作るときには脱脂粉乳ができるのです。
また、脱脂粉乳の供給は少ないです。脱脂粉乳の主な使い道としてはパンやお菓子、学校給食になります。家庭では積極的に使われるわけではないので、消費が限定的となってしまします。
その結果、脱脂粉乳は余りやすい傾向にあります。

参考文献:農林水産省

脱脂粉乳はバターを作るときにできるものだけれど、使い道が少ないから余りやすいんだね。
脱脂粉乳がバターの代わりになる理由
今回の日本農業新聞の記事では「脱脂粉乳からマーガリンを開発した」という内容でした。脱脂粉乳そのものはバターの代わりにはなりません。どうしたら脱脂粉乳がバターの代わりとして使えるのでしょうか。
まずは脱脂粉乳から開発されたマーガリンがどのように作られたのかみていきましょう。
脱脂粉乳とマーガリン
マーガリンとは植物油などを主原料にして作られた「バターの代替食品」です。植物油(大豆油・菜種油など)に水や乳成分を加え、油と水を均一に混ぜて冷やして固めるとマーガリンができます。

マーガリンを作るときに使用する乳成分の代わり、または一部分を脱脂粉乳にすることができます。脱脂粉乳を使ってマーガリンを作ると、普通のマーガリンと比べてあっさりしたマーガリンになるようです。

脱脂粉乳はマーガリンの材料として使われていたんだね。
参考資料:日本マーガリン工業会
マーガリンとパン作り
パンにおけるバターの役割
バターはパンで主に次の働きをします
- 生地をやわらかくする(グルテンをコーティング)
- しっとり・ふんわり食感を作る
- コクと香りを加える
- 焼き色やツヤを良くする
バターの代わりにマーガリンを使った場合
- 生地をやわらかくする(グルテンをコーティング)
マーガリンの主成分は植物性油になります。そのためバターと同じようにグルテンをコーティングし、やわらかいパンができます。
- しっとり・ふんわり食感を作る
マーガリンの主成分である植物油が水分の蒸発を防ぐため、パサつきを防ぎしっとり感を出すことができます。また、油と水分でマーガリンが乳化状態であるため、記事がなめらかになります。

乳化とは水と油を細かく分散させて、均一に混ざった状態にすることなも。
- コクと香りを加える
乳成分や香料が入っているためバターに近い味わいになります。ただ、バターに比べるとあっさりとした味になります。
- 焼き色やツヤを良くする
マーガリンでも植物油の油分があることや、植物油が水分と乳化しているためパンを焼くとマーガリンでもツヤが出ます。

マーガリン作りに脱脂粉乳を利用して、脱脂粉乳を利用してマーガリンを使ってパンを作るということだね。
これで脱脂粉乳がパン作りに代用できる理由が分かったよ。

このマーガリンは使わないけれど、実は家でも脱脂粉乳を活用してパンが作れるなも。
家のパン作りでの脱脂粉乳の活用方法
バターに代わりに全てを脱脂粉乳にしてしまうのは油分不足のためにしっとり感・ふんわり感が弱くなったり、時間が経つとパサつきやすくなったりします。そのため、バターを全て脱脂粉乳にするのではなく「脱脂粉乳+油分」で代用するのがおすすめです。代用の目安としては「バター10g=サラダ油7~8g+脱脂粉乳 小さじ1~2」です。
また、油分が多いブリオッシュやデニッシュなどは脱脂粉乳での代用は難しく、食パンやロールパンを作るのがおすすめです。
脱脂粉乳を使った基本の食パンレシピ(1斤分)

材料(1斤)
- 強力粉:250g
- 砂糖:15g
- 塩:4g
- 脱脂粉乳:10g
- 水:180ml
- ドライイースト:3g
- サラダ油:8g
作り方(手ごねの場合)
① 材料を混ぜる
ボウルに強力粉・砂糖・塩・脱脂粉乳を入れて混ぜる。
水とイーストを加えてひとまとまりにする。
② こねる
表面がなめらかになるまで10〜15分ほどしっかりこねる。
途中でサラダ油を加えて、さらにこねる。
③ 一次発酵
ラップをして約1時間(2倍になるまで)おく。
④ 成形
ガス抜きをして丸め直しす。
- 手のひらで軽く押してガスを抜く
- たたみ直して丸める

ガス抜きとは、発酵で生地にたまった二酸化炭素(ガス)を一度外に逃がす作業のことなも。
ベンチタイム10分(生地を休ませる)
→ 型に入れる
⑤ 二次発酵
型の8分目くらいまで膨らむまで寝かせる。(約40分)
⑥ 焼成
180℃のオーブンで25〜30分焼く。
脱脂粉乳を使ったロールパンの作り方(約8個分)

材料
- 強力粉:250g
- 砂糖:25g
- 塩:4g
- 脱脂粉乳:10g
- ドライイースト:3g
- 水:160〜170ml
- サラダ油:15g
作り方
① 生地を作る
ボウルに強力粉・砂糖・塩・脱脂粉乳を入れて混ぜる。
水とイーストを加えてまとめる。
② こねる
10〜15分しっかりこねる。
なめらかになったらサラダ油を加えてさらにこねる。
👉 薄く伸びるくらいが目安
③ 一次発酵
ラップをして約1時間(約2倍になるまで)おく。
④ 分割・ベンチタイム
8等分に分け、軽く丸めて10分休ませる。
⑤ 成形(ロールパンの形)
- 生地をしずく型に伸ばす
- めん棒で三角形に広げる
- 手前からくるくる巻く
👉 先端をしっかり閉じるのがコツ
⑥ 二次発酵
約30〜40分(ひとまわり大きくなるまで)おく。
⑦ 焼成
180℃のオーブンで12〜15分焼く。
⑥仕上げ(おすすめ)
焼き上がり直後にバター やマーガリンを薄く塗ると、ツヤとしっとり感UPします。
まとめ
脱脂粉乳そのものがバターの代わりになるわけではありませんが、余りやすい脱脂粉乳をマーガリンへ加工してパンやお菓子へ使いやすくすることでフードロス削減へ繋げていました。
また、脱脂粉乳は家でのパン作りでも使えることが分かりました。
家でも脱脂粉乳をバターの代わりに使うことでフードロス削減に繋がりそうですね。
こちらの記事もぜひ
以下の記事は市販の食パンを比べた記事になります。
第1弾、第2弾とありますので、よかったら読んでみてください。



