在宅ワークをしている中でふと、「パートナーシップ宣誓制度」って、言葉は聞いたことあるのに良く知らないな、と。私と同じように、聞いたことあるけど、実際にどんな制度なのかよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
この制度は、LGBTQ+を含む、多様なカップルの関係性を自治体が公的に認める仕組みとして、全国で広がりを見せています。
今回は、「パートナーシップ」を宣誓することで、どんなことが可能になるかなど、その仕組みやメリットを、自分も勉強しつつご紹介します。この制度を知っておくことは、今後の生活や社会理解にも役立つのではと思います。

🧑🤝🧑パートナーシップ宣誓制度は、安心への第一歩
パートナーシップ宣誓制度とは?
日本ではまだ、同性婚が法律で認められていません。そのため、これまで同性同士が家族となるためには「養子縁組」するしかありませんでした。
しかし、「養子縁組」すると、税制上の優遇は受けられますが、戸籍上は「親と子」という扱いになります。また、近親者となるため、今後法律が改正されて同性婚が認められた場合、そのままでは結婚できなくなります。
そのため、各自治体が、同性・異性を問わず、結婚に近い関係にあることを「証明書」という形で認め、各自治体ができる範囲で、LGBTQ+のパートナー同士の皆さんが、暮らしの中での不便や不利益を減らそうと、2026年1月現在、都道府県主導もしくは、市区町村主導で、全国の自治体約31%でこの制度が導入されています。
2020年代に入ってから、こうした制度を導入する自治体が増えています。
<なぜ、日本では同性婚が認められないのか?>
日本では、法律で結婚は「男女のもの」と決まっており、伝統的な価値観や宗教・文化の影響も強く残っています。そのため、同性婚を認めるには、国会や社会全体の幅広い合意がまだ足りていないというのが現状です。
正式な婚姻との違い
婚姻届を提出して結婚する「法律婚」とは少し違って、相続や税金の面では制限がありますが、自治体や提携企業、病院などではサポートや配慮を受けやすくなります。
「事実婚」との違い
一番大きな違いは、事実婚は異性同士が対象であるのに対し、パートナーシップ宣誓制度は主に同性同士が対象であることです。
また、事実婚は国の法律のため、法律婚に近い法的保護を受けられる場合がありますが、パートナーシップ制度は自治体独自の証明であるため、所得税の配偶者控除などの税制優遇や、健康保険の扶養に入れない、法定相続人としての権利は認められないなど、まだ大きな壁があります。

🧑🏾🤝🧑なぜ今、パートナーシップ宣誓制度が広がっているの?
この制度が広がってきた背景には、多様性の考えも広まったというのがあります。その中で、これまで法律で守られてこなかった人、「性的マイノリティ」と呼ばれるLGBTQ+の人たちがいるということが見えてきました。
悪いことをしているわけでもないのに、周りから疎外されたり、その思いを隠したり、パートナーと結婚できなかったり、その人たちを守ろうという動きが、今、日本で加速しています。
まず私たちにできるのは、その人が直面している壁や、一人ひとりの違いを「知る」ことです。はじめに、LGBTQ+という言葉の意味を整理してみましょう。
パートナーシップ制度と深く関わる『LGBTQ+』という言葉
性のあり方や恋愛観は人それぞれである、という多様性を尊重する言葉です。各アルファベットは、以下の頭文字をとっています。『LGBTQIA+』と表すこともあります。
- L:女性同士の恋愛
- G:男性同士の恋愛
- B:性を問わない恋愛
- T:性自認(自分が思う性)と生まれ持った体の性が一致しない
- Q:性自認や好きになる性が決まっていない
- I:体の性が中間的(両性具有)
- A:他者に恋愛感情を抱かない、抱きにくい
- +:これらだけでは表しきれない多様な性
この頭文字ひとつの中も、さらに詳細に細分化され、グラデーションのように多様です。その意味から、『LGBTQ+』は、「虹色(グラデーション)」で表されます。
また、性的マイノリティ(LGBTQ+)を支持・支援する人々は、一般的にアライ(Ally)と呼ばれ、虹色のグッズを付けていることがあります。
パートナーシップ制度は恋愛だけじゃない
パートナーシップ制度は、同性同士の恋愛を認めるためだけのものではありません。
例えば、恋愛感情がないアセクシュアル同士など、戸籍上の同性同士が、生活のサポートや将来の安心のために宣誓する場合もあります。
病気やケガのときに手続きができるようにしたり、お互いが助け合っていく、「安心して暮らすためのパートナー」としての関係を認めるものでもあります。
厚生労働省:🔗性的マイノリティに関する理解増進に向けて~厚生労働省の取組
内閣府:🔗性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進

📄パートナーシップの宣誓で、どんなメリットがあるの?
パートナーシップ宣誓した場合のメリット
宣誓をすることで、二人の関係が公的に「家族」として認められ、日々の暮らしに大きな安心感が生まれます。具体的には以下のメリットがあります。
・病院や手続きでのサポート
病院での面会や、入院や手術の同意がスムーズになります。
・行政や地域での助け
公営住宅へ一緒に入居できたり、ちょっとした手続きやサービスが受けやすくなります。
・携帯電話などの家族割
各種サービスによくある「家族割」が適用になることもあります。
・生命保険など
生命保険の受取人指定ができる場合も。
・仕事探し・就労面でのメリット
企業によっては、準婚姻扱いとして認める企業も増えており、社内制度の対象になる場合があります。
また、社会から認められることで、自信が持てるようになり、毎日をよりいきいきと過ごせるかもしれません。

🧑🏻🤝🧑パートナーシップ宣誓できる人とは?
各自治体によっても異なりますが、おおむね以下の通りです。
・満18歳以上で成年に達している人
・配偶者がいないこと
・宣誓者以外の人とパートナーシップの関係にないこと
・宣誓者同士が近親者でないこと
※近親者とは、直系の家族や、三親等以内の親戚、または直系の姻族(結婚でつながった家族)が当てはまります。
※二人が家族になるために、すでに養子縁組をしている人同士(三親等以内の近い血縁を除く)は、宣誓できます。

🧑🤝🧑パートナーシップの申請方法と注意点
パートナーシップ宣誓の申請は、主に自治体の担当窓口に申請
パートナーシップ宣誓の方法は、Webで申請が可能な自治体や、二人そろって役所に来所する必要がある場合など様々で、各自治体によって変わります。
主に「本人確認書類」や「住民票」、「戸籍」など、身近な書類を揃える必要があります。具体的な持ち物は、各自治体ホームページで確認するようにしましょう。
東京都:🔗東京都パートナーシップ宣誓制度
静岡県浜松市:🔗浜松市パートナーシップ宣誓制度
知っておきたい、制度の「守備範囲」と注意点
パートナーシップ宣誓で、ひとつだけ心に留めておきたいのが、この制度には「法的な強制力」がないという点です。
この制度は自治体が二人の関係を認める温かい制度ですが、相続権や税金の控除など法律上の権利までは保障されません。例えば、部屋を借りる際に証明書が役立つこともありますが、契約が必ず認められるわけではありません。
また、パートナーシップ宣誓や届け出にあたり、戸籍や住民票の記載は変わりません。
制度の利点を活かしながら、できること・できないことを確認し、都度、解決策を二人で考えていくことが大切かもしれません。

🧑🏼🤝🧑【まとめ】「知ること」で広がる、自分らしくいられる世界
今回の記事を書く中で、世界には同性愛が犯罪になったり、命に係わる厳しい刑罰を科す国があるという、衝撃的な現実を知りました。その土地の文化があるにせよ、個人の尊厳が守られない現実に、胸が締め付けられる思いです。
私たちができる第一歩は、「自分の物差しがすべてではない」と知ること。また、 LGBTQ+は、単に「誰を好きか」だけでなく、自分の性別をどう捉えるか、どう表現するかといった、一人ひとりの深い「性のあり方」の話です。
しかしその性の在り方を悪用する人もいたり、その道は険しいですが、何も悪いことをしていない人が、誰かの物差しで苦しい思いをなるべくしない世界になってほしい。
まずは、多様な視点があることを認識し、想像してみることが大切ではと感じます。それが、誰もが安心して暮らせる社会への大切な一歩になると信じています。

<関連記事> メンタルを整えたいときはこちら!
<参考記事>
東京都:🔗東京都パートナーシップ宣誓制度
静岡県浜松市:🔗浜松市パートナーシップ宣誓制度
厚生労働省:🔗性的マイノリティに関する理解増進に向けて~厚生労働省の取組
内閣府:🔗性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進



