「AMラジオ廃止の動き」を知ってましたか?ワイドFMへの移行を徹底解説!

「AMラジオ廃止の動き」を知ってましたか?ワイドFMへの移行を徹底解説! 在宅ワークの生活術

在宅ワークでも、ラジオをつけて作業したりすることがありますよね?

実は今、日本ではAM放送を廃止して、ワイドFMに切り替える動きが進んでいます。

その実証実験により、2025年12月からは、一部のAMラジオ局が、長期の停波実験に入り、AMラジオが聴けなくなっている地域も。

この記事では、いつも聞いている番組が突然聴けなくなった!と慌てないために、AMラジオ廃止の理由、ワイドFMとは何か、対応ラジオの選び方を解説します。参考にしてみてください。


📻「ワイドFM」ってなに?

ワイドFMは、AMラジオの番組をFMの周波数(90.0〜94.9MHz)で聞ける仕組み(FM補完放送)です。音がクリアでノイズが少なく、ビルの多い街や山あい、災害時でも聞き取りやすいのが特長です。
利用するには、ワイドFMに対応したラジオが必要です。

例えば、長寿番組「オールナイトニッポン」でおなじみ、東京有楽町の「ニッポン放送」は、AMでは1242kHzですが、東京ではFM 93.0MHzでも聴くことができます。

ニッポン放送:🔗ニッポン放送の番組・コンテンツの聴き方

総務省:🔗ワイドFM?それはAMが良い音で聴けるFM放送


📻AMラジオ廃止はなぜ進んでいるの?

AM放送は技術が古く、コストがかかる🗼

AM放送はFM放送に比べ、おおよそ100倍もの送信電力がかかり、アンテナも、コンパクトなFM放送に比べて大きくなり、その分土地も必要です。

また、AM放送は100年以上前の技術のため、設備が古く、維持管理もコストがかかるという、まさにこのコスト問題が、廃止に向かっている大きな理由です。

全国で進むAM放送の見直し🎚️

政府が、FMでもAMの番組を放送できるよう制度を整えたため、多くのAMラジオ局は、これからFM放送へ移行する予定です。
そのため、2028年ごろまでにAM放送を廃止する局が増えると考えられています。

これからは、AMラジオが聞けない地域が増えるかもしれません。

総務省:🔗AM局の運用休止に係る特例措置

FM放送は防災に向いている⛑️

AM放送と比較して、FM放送は、音がはっきりしていて雑音が少なく、建物の中や街中でも聞こえやすく、大事な情報を聞き逃しにくいため、災害時でも、安心して正確な情報を受け取りやすい放送方法といえます。


📻ワイドFM対応ラジオとは?

ワイドFM対応ラジオは、AM番組をFMの周波数(90.1MHz以上)で聞けるラジオです。
古いFMラジオでは、周波数表示が90.0MHzまでしかなく、対応していない場合があります。

お手持ちのラジオが90.1MHz以上まで周波数表示があるか、または、ラジオのチューニングダイヤルを90.1MHz以上に移動して、ラジオが聞こえるかを試してみてください。

これから購入する場合は、「ワイドFM対応」「FM補完放送対応」と表示があるものを選ぶと安心です。

すでにFMのみの、AMがないラジオも多く販売されています📻

先日、ラジオ好きの友人が「この間買ったラジオが、AMがなくて聴けない。」とポツリ。実はそれもワイドFMに対応したラジオ!

それは、AM放送をワイドFMで聴く前提となっているラジオで、すでに、AMがついていないラジオも多く販売されています。

防災に役立つ「ワイドFMラジオ」、防災用に選ぶなら?⛑️

停電や通信障害が起きたとき、ラジオは大切な情報源になります。ワイドFM対応のラジオの購入を考える時は、さらに、乾電池で聴ける、手回し充電可能、ライト付きなどを選ぶと、災害の備えにもなります。

GEUM:🔗多機能防災ラジオ(ワイドFM対応)


📻これからもAM局の番組を聴きたいときは?

ワイドFM対応ラジオで聴く📻

今まで聴いていたAMの番組は、その放送局のワイドFMの周波数を調べて、対応ラジオで合わせれば聞けます

全国の民放局のFM・ワイドFMの周波数は、以下の一覧から確認することができます。

総務省:🔗全国民放FM局・ワイドFM局一覧

「radiko」などのサイマルラジオで聴く📱

サイマルラジオとは、ラジオ放送と同じ内容をインターネットで同時配信するサービスです。代表的なプラットフォームに「radiko(ラジコ)」があります。

スマートフォンにradikoアプリを入れる、またはパソコンからradikoにアクセスすると、地域で聴けるラジオ局が表示されます。タイムフリー機能により、放送後1週間以内であれば番組を聴き直すことも可能です。

※有料の「radikoプレミアム」はエリアフリーとなり、地域を問わず全国の主要ラジオ局を聴くことができます。

radiko:🔗https://radiko.jp

NHKラジオは、AM/FMのいずれもradikoで聴けない

NHKのラジオは、radikoに非参加となっているため、radikoで聴くことはできず、サイマルラジオのプラットフォームとして、NHK独自の「らじる★らじる」があり、そちらで聴くことができます。

NHKラジオ:🔗らじる★らじる


📻すべてのAM放送が完全終了とは、まだ決まっていない

2025年12月現在で、完全にAM放送が終了するということは決まっていません。その理由は、このようなメリットや問題も。

AMはFMより遠くに電波が届く🗾

AMはFMより電波の性質が低い周波数であるため、遠くまで電波が届きます。

低い周波数は地面や建物に沿って広がりやすく、長い距離届きやすい特徴があります。遠くまで放送が聞こえやすいため、山間部や、地方の放送局などで、中継基地が少ない地域や海上でも、FM放送より、情報を得やすくなります。天候次第では、八丈島からラジオ関西が聴けることも!

AM電波は、周囲の電波の影響を受けやすいですが、夜中になると、韓国などの放送局の番組も聴けることがあります。これは、夜中は他の電波の影響が少なくなり、AM電波が遠くまで伝わりやすくなるためです。

                 画像引用:朝日新聞

画像引用元 朝日新聞:🔗ラジオのAMとFMって何? 電波に情報を乗せる仕組みに違い

国際制度上の問題🌏

AMの周波数は海外まで届くため、国際電気通信連合(ITU)に登録されており、AM放送を一気に廃止すると、将来同じ周波数で再開したいときに同意が得にくくなるなど、他国との電波混信や周波数の再利用などで、国際調整が難しくなります。

また、新しい局の開設や出力増強には、中国・韓国・ロシアなど近隣国との調整が必要で、合意までに長い時間がかかることもあります。


📻【まとめ】変わっても変わらない、ラジオの楽しさ

サイマルラジオが生まれる前は、AM放送は遠くまで届くので、深夜に本州から九州の放送を聴いたり、地方では聴けない東京の番組を、ノイズ混じりでジリジリしながら、必死に東京にチューニングをあわせて追いかけたり。ラジオ好きの方なら、そんな思い出もあるのではないでしょうか?

今ではサイマルラジオで全国の放送を好きな時間に聴けるようになり、オールナイトニッポンを聴いて寝不足になるなんてことも少なくなりました。

AM放送がなくなりつつあり少し寂しさはありますが、便利さも受け入れながら、楽しみを増やしていけたら素敵ですね。ラジオリスナー&メール職人の皆様に幸あれ!


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<参考記事>

・総務省:🔗ワイドFM?それはAMが良い音で聴けるFM放送
・総務省:🔗AM局の運用休止に係る特例措置
・総務省:🔗全国民放FM局・ワイドFM局一覧
・radiko:🔗https://radiko.jp
・NHKラジオ:🔗らじる★らじる

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