在宅事務で経理の仕事に就くには?取っておいた方がいい資格などまとめて紹介!

スキルアップ・学び

はじめに

  • 「通勤が難しい」「自宅で働きたい」「家族や介護などの事情があって柔軟に働きたい」…そんな理由で在宅事務・在宅経理に興味を持っている方、増えています。
  • 在宅経理は、会社のお金に関わる仕事なので責任もありますが、スキルや資格を身につければ、在宅ワークとして十分なキャリアになります。
  • 最近はクラウド会計ソフトやリモートワーク環境の整備も進んでおり、在宅で経理・財務の仕事をする道が少しずつ広がっています。

この先、どう準備すれば「在宅×経理」で安定的に働けるか、どの資格が強いか、どう求人を探すか…を見ていきましょう。


1:在宅経理に必要な基礎スキルと知識

1−1:経理の基本知識とは何か

(写真:Canva)
  • 「簿記」「仕訳」「貸借対照表/損益計算書」「決算の流れ(試算表 → 決算書)」「月次・年次決算補助」などの会計・経理の基本。
  • 経費精算・請求書発行・入出金管理・支払/買掛金・売掛金・固定資産などの勘定科目を理解できること。
  • 税金(消費税、源泉所得税、住民税など)、社会保険の概念も、関わる仕事であれば必要。これらの法律・制度は変わるので、最新情報を把握できる姿勢が大切。

1−2:PC・ツール操作スキル

  • Excel(表作成・関数・ピボットテーブルなど)、Word、メールやチャットツール。基本操作は速く・正確に。
  • 会計ソフトの操作経験。freee、マネーフォワード、弥生会計などクラウド型・パッケージ型両方触れておけると強い。
  • データ管理・ファイル共有、オンラインストレージ(Google Drive, Dropbox 等)など基本的なITツール。通信環境・セキュリティへの配慮も必要。

1−3:求められるソフトスキル・資質

  • 正確性:数字を扱うので、小さな誤りが大きな問題に繋がる。集中力やチェック力が必要。
  • 自己管理能力:在宅だと勤務時間・仕事の進め方を自分で管理する必要あり。納期を守る、スケジュール調整ができること。
  • コミュニケーション:対面でなくチャットやメールが主になる。依頼内容を正しく理解する・報告する・確認を怠らないこと。

2:在宅経理をめざすなら取っておきたい資格・検定

(写真:Canva)

ここは「資格」が実際にどれほど有利か、どれを目指すのが効果的かを見ていきます。

2−1:日商簿記検定

  • 最もポピュラーで、企業・クライアントに「会計の基礎がある」ことを示せる資格。
  • 簿記2級が在宅経理ではひとつの目安。日常の仕訳・決算補助・財務諸表の読み方など、現場で使える範囲が広いため。
  • 簿記3級でもいいスタートになるけれど、案件によっては物足りないと判断されることもある。

2−2:FASS検定(経理・財務スキル標準)

  • FASS = Finance Accounting Skill Standard。経済産業省が関わっており、実務的な経理・財務スキルを幅広く測れます。
  • 決算、資金・資産管理、税務などの範囲があり、在宅経理で「少し上位の仕事」を目指すなら持っていると印象が良い。

2−3:給与計算検定・労務関連の知識

  • 給与計算検定は、給与計算 → 社会保険・源泉税・年末調整などの知識が問われます。企業内・クライアントで給与処理を任される可能性があるなら強みになります。
  • 労務の基本(法令・社会保険など)は、経理と重なる部分があり、業務の幅を広げられる。特に、小規模企業やフリーランス案件で「複数役割をこなせること」が評価されることも。

2−4:Excel資格/MOSなどPC操作系

  • Microsoft Office Specialist (MOS) は、Excelのスキルを客観的に示せる資格。関数・グラフ・ピボット・マクロの入り口など。
  • その他、Excel の応用スキル(関数使いこなし・短縮操作・業務効率化など)を持っていると、「スピード・効率」を求める在宅案件では差がつく。

2−5:税理士/公認会計士などプロフェッショナル資格(目標として)

  • もし将来的に高度な税務業務や会計監査・財務コンサルなどを行いたいなら、税理士・公認会計士の資格が道を切り開く。
  • ただし取得には時間とコスト、実務経験などの要件があるため、「いきなり」目指すのではなく、まずは現場で使える資格(簿記2級など)+経験を積むのが現実的。

3:具体的な始め方と求人獲得のコツ

資格だけでなく、実践的な経験をどう得て、仕事をどう探すかが肝心です。

3−1:未経験者でも経験を積む方法

(写真:Canva)
  • ボランティア・地域活動・慣れている事業所で経理の一部手伝いをさせてもらう。例えば、NPOの会計処理補助など。
  • 通信講座やオンライン講座で実践型の演習をする。ヒューマンアカデミーの「リモートワーク経理講座」などがあり、基礎から実務に近い形で学べます。
  • クラウドソーシングで小さな案件を受けてみる。記帳・入力作業など比較的簡単なものから始め、ポートフォリオ・実績を作る。

3−2:在宅経理求人の探し方

  • 求人サイト:Indeed、求人ボックス、マイナビ・リクルートなど「在宅」「リモート」「経理事務」などキーワードを組み合わせて検索。
  • 特定の在宅ワーク支援サイトやアウトソーシングサービスに登録する。例えば、メリービズなどリモートスタッフ案件を紹介しているところがあります。
  • 会計事務所/税理士事務所の在宅パート求人をチェックする。会計記帳等を在宅で任せているところが増えています。

3−3:応募時のアピールポイントを準備する

  • 資格:簿記2級・FASS・給与計算検定など。どれか持っていれば、履歴書/プロフィールに明記。
  • ソフト操作経験:使った会計ソフト(freee, マネーフォワード, 弥生会計など)、Excelでできる関数・ピボットなど。実際の画面キャプチャをポートフォリオとして見せられるようにしておく。
  • 実務経験が少ないなら、過去にやった作業(アルバイト・学生時代・ボランティア)の中から「整理・記帳・入出金管理」など経理に近いものを洗い出して伝える。
  • 継続できる姿勢:在宅は特に信頼が大事。納期を守る、連絡をこまめに、正確性・責任感を示した実例があると◎。

3−4:注意すべき落とし穴・リスク

  • 単価が低い案件が多い:初心者案件では時給換算で安いことがあり、稼げないと感じることも。複数案件を掛け持ちするか、長期契約を狙う。
  • コミュニケーションのズレ:在宅だと対面で確認できない分、指示·依頼内容の曖昧さがトラブルに繋がることがある。できるだけ細かく確認し合うこと。
  • 情報セキュリティ・プライバシー:財務データは機密性が高い。家庭のネットワーク環境やPCの管理、クラウド利用の安全性など、注意を払う必要がある。

4:キャリアパスと収入イメージ

4−1:働き方の選択肢

  • 業務委託・フリーランス:時間や仕事内容を自分で選びやすいが、収入の安定感は低め。クライアント探し・請求など自己責任。
  • 在宅パート・アルバイト:時間固定・雇用契約があるパターン。安定感・福利厚生は多少あるものの、自由度は業務委託ほど高くないことが多い。
  • 正社員リモート/ハイブリッド勤務を許可している会社:出社と在宅を組み合わせたり、完全リモートでも正社員としての雇用をしているところもあるが、「信頼できる実績」や「高度なスキル」が求められることが多い。

4−2:収入の目安

  • 初心者(簿記3級・未経験程度) → 小さい案件を月数万~十数万円。作業量・案件種類・クライアントによって差が大きい。
  • 中級者(簿記2級+ソフト操作・実務経験あり) → 継続案件や複数クライアントを持てば、月20~30万円以上も可能。
  • 高度案件・専門業務(決算+税務・経営分析など)や税理士業務などまで関われる人 → さらに高単価が望める。

4−3:キャリアアップの方向性

  • 会計事務所での経験を積む → 決算・税務に強くなる。
  • 複数の会計ソフト・クラウド会計を使いこなす → 違うクライアントにも対応しやすくなる。
  • 関連分野(労務・法務・財務分析など)の知識を深める → 経理+αのスキルを持っていることで仕事の幅が広がる。
  • 資格を上げる(例:税理士、公認会計士など)か、より実務で高度な経験を積む。

まとめ

在宅で経理の仕事を始めるには、「知識+資格+経験」の三点セットを少しずつ整えていくことが鍵です。特に20代〜40代でスキルアップを目指すなら、以下が参考になります:

  1. まず簿記2級を目指そう。 これが在宅経理で「使える人材」と見なされるための一つの目安です。
  2. Excel・会計ソフトの操作力を高める。 クラウド会計の利用経験やExcel関数・マクロの基礎など。
  3. 小さな実務経験を積む。 通信講座やボランティア、クラウドソーシングなどでポートフォリオを作る。
  4. コミュニケーション力・自己管理力も鍛える。 リモートだと特に大切なスキルです。
  5. 求人を探す時は長期案件・継続案件を重視。 単発案件ばかりだと収入が安定しにくいので、信頼を得て継続できるクライアントを探すこと。

↓その他在宅ワークに役立つ資格はこちらの記事でも紹介しています!↓

タイトルとURLをコピーしました